暗号資産がもらえる株主優待とは?
株主優待といえば、食品やQUOカード、自社商品の割引券などを思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、上場企業の中には、XRPやイーサリアムなどの暗号資産を株主優待として受け取れる企業もあります。
2026年8月時点で確認できる代表的な企業が、次の2社です。
- SBIグローバルアセットマネジメント(4765)
- セレス(3696)
どちらも暗号資産を受け取れる点は共通していますが、必要な株数、受け取れる暗号資産、口座開設先、申込期限などが異なります。
この記事では、両社の公式情報をもとに、2026年の株主優待内容と注意点を初心者向けに整理します。
※本記事では一般的な呼び方として「仮想通貨」と表記する場合もありますが、法律上の名称は「暗号資産」です。
結論|2026年の暗号資産株主優待を比較
最初に、2社の違いを比較します。
| 企業名 | 証券コード | 権利確定基準 | 必要株数 | 主な優待 | 必要な口座 |
|---|---|---|---|---|---|
| SBIグローバルアセットマネジメント | 4765 | 2026年3月末 | 100株以上 | XRPなど | SBI VCトレード |
| セレス | 3696 | 2025年12月末 | 100株以上 | ETH・ZPG | CoinTrade |
SBIグローバルアセットマネジメントは、100株以上でXRPを受け取れます。500株以上では、保有期間に応じてXRPの金額が増え、投資信託も優待対象になります。
セレスは、100株以上300株未満で合計5,000円相当、300株以上で合計2万円相当のETHとZPGを受け取れます。
ただし、どちらも株を保有しているだけで自動的に暗号資産が届くわけではありません。
株主本人名義の暗号資産口座を開設し、期限内に申込みを完了する必要があります。
SBIグローバルアセットマネジメントの株主優待
SBIグローバルアセットマネジメントは、投資信託の運用や金融情報サービスなどを展開しているSBIグループの企業です。
2026年3月期の株主優待では、保有株数に応じてXRPなどが進呈されました。
XRPの優待内容
2026年3月末基準のXRP優待は、次の内容です。
| 保有株数・保有期間 | XRPの数量 | 基準日時点の金額 |
|---|---|---|
| 100株以上500株未満 | 12XRP | 2,500円相当 |
| 500株以上・継続保有1年未満 | 46XRP | 1万円相当 |
| 500株以上・継続保有1年以上 | 56XRP | 1万2,000円相当 |
XRPの数量は、2026年3月31日17時時点の価格である「1XRP=216.132円」をもとに決定されています。
そのため、実際に受け取った時点や売却した時点の円換算額は、XRPの値動きによって変わります。
500株以上では投資信託も対象
2026年3月期は、500株以上を保有している株主に対して、2,500円相当の「ひふみクロスオーバーPro」も進呈されます。
受け取るためには、レオス・キャピタルワークスの直販口座が必要です。
楽天証券やSBI証券など、ほかの証券会社の口座では受け取れない点に注意が必要です。
1,000株以上には2026年の記念優待もある
2026年3月期は、1,000株以上を保有している株主を対象に、次の記念優待も用意されています。
- XRP 14XRP(3,000円相当)
- アラプラス ゴールドEX(定価1万1,800円)
これらは通常のXRP優待とは別に進呈されます。
ただし、「記念優待」は毎年継続されるとは限りません。翌年以降も同じ内容になるとは考えず、毎年公式サイトを確認する必要があります。
XRPを受け取るための条件
XRPを受け取るには、SBI VCトレードの暗号資産口座が必要です。
主な条件は次のとおりです。
- 株主本人名義のSBI VCトレード口座が必要
- 株主名義と暗号資産口座の名義が一致している必要がある
- 未成年者はSBI VCトレードの口座を開設できない
- 期限内に株主優待の申込みが必要
- 申込みをしなかった場合は優待が無効になる
2026年3月期のXRP優待の最終申込期限は、2026年10月31日23時59分です。
投資信託や商品優待は申込期限が異なるため、案内書類を受け取ったら早めに手続きを確認しましょう。
最新情報は、SBIグローバルアセットマネジメントの株主優待情報で確認できます。
セレスの株主優待
セレスは、ポイントサイト「モッピー」や暗号資産販売所「CoinTrade」などを展開している企業です。
2025年12月31日基準の株主優待では、保有株数に応じてETHとZPGが進呈されます。
セレスの優待内容
| 保有株数 | ETH | ZPG | 合計 |
|---|---|---|---|
| 100株以上300株未満 | 2,500円相当 | 2,500円相当 | 5,000円相当 |
| 300株以上 | 1万円相当 | 1万円相当 | 2万円相当 |
ETHはイーサリアム、ZPGはジパングコインです。
付与数量は、2026年1月1日7時時点の価格をもとに決定されています。
- 1ETH=458,172円
- 1ZPG=21,391円
金額は基準日時点の円換算額なので、受取時や売却時の価値が同じとは限りません。
以前の「100株で1万円相当」から変更されている
2024年12月末基準の優待では、100株以上で合計1万円相当の暗号資産が進呈されました。
しかし、2025年12月末基準では保有株数によって優待内容が分けられています。
- 100株以上300株未満:合計5,000円相当
- 300株以上:合計2万円相当
過去の優待情報を見て「100株で1万円相当」と考えないように注意が必要です。
株主優待制度は変更や廃止の可能性があるため、購入前には必ず最新のIR情報を確認しましょう。
CoinTrade口座が必要
セレスの暗号資産優待を受け取るには、子会社のマーキュリーが運営する「CoinTrade」の口座が必要です。
主な条件は次のとおりです。
- 株主本人名義のCoinTrade口座が必要
- 証券口座とCoinTrade口座の登録情報が一致している必要がある
- 18歳未満および80歳以上は口座を開設できない
- インターネット環境とスマートフォンが必要
- 期限内に口座開設と優待申込みを完了する必要がある
家族名義のCoinTrade口座で代わりに受け取ることはできません。
2025年12月末基準の優待については、2026年9月30日23時59分が最終申込期限です。
口座開設には審査があるため、締切直前では間に合わない可能性があります。
受取時には運用サービスが設定されている
セレスの優待で付与される暗号資産は、次の運用サービスへの申込みが選択された状態で振り込まれます。
- ETH:CoinTrade Stake
- ZPG:CoinTrade Lending
運用を希望しない場合は、受取後に設定変更や終了申請ができます。
ただし、設定を解除して暗号資産を売却・送金できるようになるまで、一定期間かかる場合があります。
最新情報は、セレスの株主優待情報で確認できます。
SBIグローバルAMとセレスの違い
両社の特徴を整理すると、次のようになります。
SBIグローバルAMの特徴
- 100株以上からXRPを受け取れる
- 500株以上では保有期間に応じてXRPが増える
- 500株以上では投資信託も対象
- 2026年は1,000株以上に記念優待がある
- SBI VCトレード口座が必要
セレスの特徴
- ETHとZPGの2種類を受け取れる
- 100株以上300株未満は合計5,000円相当
- 300株以上は合計2万円相当
- CoinTrade口座が必要
- 年齢制限がある
- 受取時にステーキング・レンディングが設定されている
どちらが優れているかは、優待金額だけでは判断できません。
株価、企業業績、配当、必要投資額、暗号資産口座の使いやすさなども含めて考える必要があります。
暗号資産がもらえる株主優待のメリット
暗号資産を購入せずに体験できる
暗号資産に興味はあっても、自分のお金で購入するのは不安という人もいると思います。
株主優待で受け取る方法なら、暗号資産を直接購入せずに保有や値動きを体験できます。
ただし、優待を受け取るためには企業の株式を購入する必要があります。株価下落のリスクがなくなるわけではありません。
暗号資産や関連サービスを学ぶきっかけになる
XRP、ETH、ZPGなどを実際に受け取ることで、暗号資産の値動きや取引所の仕組みを知るきっかけになります。
SBI VCトレードやCoinTradeなど、暗号資産口座の基本的な操作を学べる点も特徴です。
保有株数によって優待が増える場合がある
SBIグローバルAMは500株以上、セレスは300株以上で優待内容が大きくなります。
ただし、優待を増やすためだけに保有株数を増やすと、株価下落時の損失も大きくなります。
優待金額だけで投資額を決めないことが重要です。
暗号資産株主優待の注意点
株価の下落が優待金額を上回る可能性がある
たとえば5,000円相当の優待を受け取っても、保有株式の評価額が数万円下落すれば、資産全体ではマイナスになります。
株主優待は、株価下落を補償するものではありません。
企業の業績、財務状況、配当方針なども確認したうえで判断する必要があります。
暗号資産の価格は大きく変動する
「2,500円相当」「1万円相当」という表記は、企業が定めた基準日時点での金額です。
実際に受け取る時点では、次のような状態になる可能性があります。
- 基準日時点より価値が上がっている
- 基準日時点より価値が下がっている
- 売却しようとした時点でさらに価格が変動している
優待金額を現金と同じように考えない方が安全です。
口座開設と申込みが必要
暗号資産優待は、株式を保有しているだけでは受け取れません。
- 指定された暗号資産口座の開設
- 本人確認
- 株主番号などの入力
- 期限内の申込み
といった手続きが必要です。
申込期限を過ぎると、株主としての条件を満たしていても優待を受け取れない場合があります。
年齢によって受け取れない場合がある
指定された暗号資産口座には年齢制限があります。
子ども名義で株を保有していても、本人名義の暗号資産口座を開設できなければ、優待を受け取れない可能性があります。
未成年口座で優待株を購入する場合は、優待の受取条件まで確認しておきましょう。
株主優待や暗号資産には税金が関係する
国税庁は、株主優待を受け取った場合、原則として雑所得に該当すると案内しています。
また、暗号資産を売却または使用して利益が生じた場合も、原則として雑所得の対象です。
暗号資産を優待として受け取った場合は、次の情報を記録しておくと安心です。
- 暗号資産を受け取った日
- 受け取った数量
- 受取時の円換算額
- 売却・使用した日
- 売却・使用時の金額
実際の申告の要否や所得計算は、給与以外の所得、ほかの株主優待、暗号資産取引などによって異なります。
詳しくは、国税庁の株主優待に関する案内を確認し、必要に応じて税務署または税理士へ相談してください。
暗号資産の株主優待はどんな人に向いている?
暗号資産の株主優待は、次のような人にとって興味深い制度です。
- 企業の事業内容に関心がある
- 配当や業績も含めて長期保有を検討している
- 暗号資産を少額から体験してみたい
- 指定された暗号資産口座を開設できる
- 毎年の優待変更を確認できる
- 申込期限を自分で管理できる
一方で、次のような場合は慎重に考えた方がよいでしょう。
- 優待金額だけを見て株を購入しようとしている
- 株価下落に耐えられない
- 暗号資産の値動きを受け入れられない
- 指定口座を増やしたくない
- 申込みや本人確認の手続きが負担に感じる
「優待が魅力的だから買う」ではなく、優待がなくなっても保有したい企業かどうかを考えることが大切です。
購入前に確認したいチェックリスト
暗号資産関連の優待株を検討するときは、次の項目を確認しましょう。
- 最新の株主優待内容を公式IRで確認したか
- 権利確定日と必要株数を確認したか
- 優待を受け取るための口座を開設できるか
- 年齢制限に該当しないか
- 株主名義と暗号資産口座の名義が一致しているか
- 申込期限を確認したか
- 優待が変更・廃止されても保有を続けられるか
- 株価下落のリスクを理解しているか
- 配当や企業業績も確認したか
- 税務上の記録を残せるか
よくある質問
暗号資産の株主優待は自動的に受け取れますか?
自動的には受け取れません。
指定された暗号資産口座を株主本人名義で開設し、期限内に申込みを行う必要があります。
家族名義の暗号資産口座でも受け取れますか?
原則として受け取れません。
株主名義と暗号資産口座の名義が一致している必要があります。
子ども名義で株を保有すれば優待を受け取れますか?
暗号資産口座の年齢制限により、受け取れない可能性があります。
SBI VCトレードでは未成年者が口座を開設できず、CoinTradeも18歳未満は口座を開設できません。
優待でもらった暗号資産はすぐ売却できますか?
口座へ反映された後は売却できる場合がありますが、サービスによって条件が異なります。
セレスの優待は、ステーキングまたはレンディングが設定された状態で付与されるため、解除後に売却可能となるまで時間がかかる場合があります。
NISA口座で株を保有すれば、株主優待も非課税になりますか?
NISAは対象となる株式の売却益や配当を非課税にする制度です。
株主優待については、NISA口座で株を保有していても、税務上の取扱いが自動的に非課税になるとは限りません。
個別の申告については、税務署または税理士へ確認してください。
まとめ|優待金額だけでなく受取条件まで確認しよう
2026年8月時点で、暗号資産がもらえる代表的な株主優待として、次の2社があります。
- SBIグローバルアセットマネジメント:XRPなど
- セレス:ETHとZPG
どちらも暗号資産を体験できる興味深い株主優待ですが、指定口座の開設、本人確認、年齢制限、申込期限などの条件があります。
また、暗号資産の価格は変動するため、「○円相当」と書かれていても、その価値が保証されているわけではありません。
株主優待だけで企業を選ばず、株価、業績、配当、必要投資額、自分のリスク許容度まで確認したうえで判断しましょう。
NISAの基本や株式投資の始め方については、こちらの記事でも解説しています。
【完全ガイド】40代から始める資産形成|NISAの基礎・始め方
参考にした公式情報
免責事項
本記事は、2026年8月時点で公表されている情報をもとに、暗号資産がもらえる株主優待について一般的な内容を解説したものです。
株主優待の内容、対象株主、申込期限、暗号資産の種類、口座開設条件などは、今後変更または廃止される可能性があります。投資前および申込前には、必ず各企業の公式IR情報をご確認ください。
株式および暗号資産には価格変動リスクがあり、元本や利益が保証されるものではありません。本記事は特定の銘柄や金融商品の購入を推奨するものではありません。
税務上の取扱いは個人の状況によって異なります。具体的な申告や税金については、税務署または税理士へご確認ください。



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