はじめに|よく聞くけどよくわからない「PER・PBR・ROE」
株式投資を始めると、企業情報や証券アプリでよく目にする言葉に「PER」「PBR」「ROE」があります。
なんとなく目に入ってはいたものの、「正直なところ、よくわかってない…」という方も多いのではないでしょうか?
実は、筆者である私自身も最近までぼんやりとしか理解していませんでした。
この記事では「一緒に勉強していこう!」というスタンスで、PER・PBR・ROEという3つの基本指標について、初心者にもわかりやすく解説していきます。
📊 PER(株価収益率)とは?
PERの意味と計算式
PERは「Price Earnings Ratio」の略で、日本語では「株価収益率」と訳されます。
計算式はこちら:
PER = 株価 ÷ 1株あたりの利益(EPS)
たとえば、ある企業の株価が1,000円で、1株あたりの利益(EPS)が100円なら、PERは10倍になります。
何年で元が取れるか?という考え方
PERは「その会社の利益水準が続けば、株価分の利益を何年で回収できるか?」という目安です。
PERが10倍なら、「10年で元が取れる」イメージ。PERが20倍なら「20年」という感じですね。
PERが低いと割安?
一般的にはPERが低いほど「割安」とされますが、単純に低ければ良いというわけではありません。
- 業績が悪化している企業
- 将来性が乏しい企業
などはPERが低くなりがちです。
🔍 実例でイメージ
- A社:PER 10倍(堅実な業績の老舗企業)
- B社:PER 30倍(急成長中のIT企業)
「10倍=割安」と単純に判断せず、「将来の成長力」や「業界平均」と比較することが大事です。
📘 PBR(株価純資産倍率)とは?
PBRの意味と計算式
PBRは「Price Book-value Ratio」の略で、「株価純資産倍率」と訳されます。
PBR = 株価 ÷ 1株あたりの純資産(BPS)
この指標は「会社を解散して資産をすべて現金化した場合、株主にいくら戻るか」に近い感覚です。
1倍未満ならお得?本当に?
PBRが1倍未満ということは「帳簿上の資産よりも安く買える」ことになります。
一見お買い得に思えますが、次のようなケースも考えられます:
- その企業が成長しないと見られている
- 業績が悪く、資産の価値が毀損している可能性がある
🔍 実例でイメージ
- A社:PBR 0.8倍(成熟業界で資産多め)
- B社:PBR 3.5倍(成長著しいベンチャー企業)
どちらが良いというよりも、「どんな事業で、なぜそのPBRなのか」を見るのがポイントです。
📈 ROE(自己資本利益率)とは?
ROEの意味と計算式
ROEは「Return on Equity」の略で、日本語では「自己資本利益率」です。
ROE = 純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)
会社が株主から預かった資金(自己資本)をどれだけうまく使って利益を出しているかを見る指標です。
ROEが高い企業は“効率が良い”
一般的に、ROEが高い企業ほど「少ない資本でしっかり利益を出している」=「経営がうまい」とされます。
日本企業の平均ROEは8〜10%程度。10%を超えると投資家から注目されやすくなります。
🔍 実例でイメージ
- A社:ROE 5%(安定志向のインフラ企業)
- B社:ROE 15%(効率重視のテック企業)
高ければいい、というわけではなく「安定感」と「効率性」のバランスも重要です。
🧠 指標をどう活かす?使いどころのコツ
- PER: 利益に対する株価の割安感をチェック
- PBR: 資産と株価のバランスを確認
- ROE: 経営の効率性を測るものさし
それぞれ単独で見るのではなく、3つを組み合わせることで立体的に企業の状態を判断できます。
また、業種によって「平均的な指標値」が異なるので、同業他社との比較が効果的です。
🧑💻 筆者の学び|数字が分かると企業が見えてくる
この記事を書きながら、「数字で企業を見る」ということの面白さに気づきました。
これまで「なんとなく良さそう」で選んでいた銘柄も、指標を知ると「この数字、実はすごいかも」と違った見え方がします。
まだまだ勉強中ではありますが、少しずつ「見る目」が育ってきた気がします。
まとめ|PER・PBR・ROEは、投資の心強い味方
- PER=利益との比較
- PBR=資産との比較
- ROE=効率性の指標
最初は数字に圧倒されるかもしれませんが、慣れてくると株選びの判断軸になります。
「この企業はなぜPERが高いのか?」「ROEが下がっている理由は?」など、ニュースやIR資料の読み方も深まります。
一緒に勉強しながら、数字で企業を見る力を育てていきましょう!
📝 免責事項
本記事は投資判断の参考情報を提供するものであり、特定の銘柄の購入や売却を推奨するものではありません。
投資は自己責任で行いましょう。
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