「利回りって何%ならいいの?」「投資信託の“想定利回り”って本当に信じていいの?」
NISAやiDeCoを始めると、必ず目にする「年利○%」や「複利」という言葉。ですが、なんとなくの理解では、投資判断にズレが生まれることも。
この記事では、**年利・複利・期待利回りといった「利回りの基本」**を、初心者の方向けにやさしく解説していきます。
一緒に学んでいきましょう!
利回りってそもそもなに?
利回りとは「投資効率」を表す指標
利回りとは、**投資額に対してどれだけの利益を得られたか(または得られそうか)**をパーセンテージで表したものです。
- 100万円投資して、1年後に5万円の利益 → 利回り5%
- 利益には、配当金・値上がり益・利息などが含まれます
利率との違い
- 「利率」:あらかじめ決まっている金利(例:定期預金)
- 「利回り」:実際に得られた(または見込まれる)利益の割合
利率は契約上の数字、利回りは実際のパフォーマンスを測る指標として使われることが多いです。
年利と複利の違いを理解しよう
年利(単利)のイメージ
- 毎年、元本に対してのみ利息がつく方法
- たとえば100万円を年利5%で運用 → 毎年5万円の利益
💡 5年間の単利運用:
→ 100万円 + 5万円×5年 = 125万円
複利のイメージ
- 利息にも利息がつく方式。いわゆる「雪だるま式」
- 利益を再投資していくと、利回りが加速する効果あり
💡 同じ条件(年利5%・10年運用)の場合:
運用方法 | 最終金額(概算) |
---|---|
単利運用 | 約150万円 |
複利運用 | 約162.9万円 |
複利の力は「長期運用」でこそ発揮されます。
期待利回りってどういう意味?
期待利回りとは「将来の予測値」
投資信託や株式の商品説明にある「想定利回り○%」は、過去の実績などから予測された数字です。
- 実際にその通りになるとは限りません
- 将来の値動きや経済情勢によって変動します
よくある誤解ポイント
- 「年率5%」=毎年5%確実に増えるという意味ではない
- 「トータルリターン」は元本を取り崩さないと確定しない
投資信託の「過去5年平均利回り」なども、参考にはなりますが未来を保証するものではありません。
【実体験】私の新NISAでの利回りイメージ
私は2024年から、新NISAの「つみたて投資枠」で以下の4本に毎月積立しています。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- 楽天・プラス・S&P500
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
月10万円ずつ、年120万円の積立を15年間続ける計画です。
2025年7月現在、評価損益はプラス10〜15%ほどになっていますが、これはあくまで含み益。
利回りは、実際に取り崩すときまで確定しません。
👉 利回りを正しく理解することで、「今の数字に一喜一憂しすぎない視点」が得られます。
利回りをチェックするときの3つのポイント
✅ ① 単利か複利かを確認しよう
- 投資信託は再投資が基本=複利ベース
- 長期で運用するほど有利になる傾向
✅ ② 期待値と実績を混同しない
- パンフレットの数字は「期待利回り」
- 過去の実績であっても「未来の確約ではない」
✅ ③ 利回りは“年単位”で見る
- 短期ではブレる
- 年単位で積み上げていく姿勢が大切
まとめ|「利回り」はコツコツ派にこそ必要な知識
「利回り」は、投資の成績を見るうえでとても重要な指標です。
でも、初心者のうちは「なんとなく良さそう」という感覚で判断してしまいがち。
今回のポイントを押さえておきましょう:
- 単利と複利の違いを理解する
- 期待利回りと実際の成績を区別する
- 短期の上下に惑わされず、長期での視点を持つ
コツコツ積み立てていく投資だからこそ、「利回りの意味」をきちんと理解しておくと、ぶれずに続けられるようになります。
📝 免責事項
本記事は筆者個人の経験と調査に基づく情報提供です。投資は元本保証がなく、価格変動リスクを伴います。実際の運用にあたっては、ご自身の責任でご判断ください。各制度・商品の詳細については、必ず公式情報をご確認ください。
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