雇用保険・介護保険とは?給与明細の保険料をわかりやすく解説【2026年版】

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給与明細を見ていると、

「雇用保険って何のために払っているの?」

「40歳になったら介護保険が増えているけど、なぜ?」

「毎月いくら引かれるの?」

と疑問に思うことがあります。

私も給与明細を見るようになってから、税金だけでなく、さまざまな社会保険料が引かれていることを改めて意識するようになりました。

特に「雇用保険」と「介護保険」は名前が似ているわけではありませんが、給与から引かれているという点では同じなので、違いが分かりにくいかもしれません。

簡単にいうと、

雇用保険=失業や育児休業など、働く人を支えるための保険

介護保険=介護が必要になった人を社会全体で支えるための保険

です。

この記事では、給与明細に出てくる雇用保険と介護保険について、2026年度の保険料率も確認しながら初心者向けに整理します。

※この記事では、雇用保険は「一般の事業」、介護保険は主に「協会けんぽに加入する会社員」を例に説明します。勤務先や加入している健康保険によって実際の保険料は異なる場合があります。


結論|雇用保険と介護保険は何のためのお金?

最初に違いを整理しておきましょう。

雇用保険介護保険
主な目的失業・育児休業など働く人を支える介護を社会全体で支える
主な対象一定の条件を満たす労働者原則40歳以上
2026年度の料率一般の事業:労働者負担0.5%協会けんぽ:1.62%
会社負担あり労使折半
給与明細雇用保険など介護保険、または健康保険と合算など

2026年度は、一般の事業における雇用保険の労働者負担が**5/1,000(0.5%)**です。

協会けんぽの介護保険料率は、2026年3月分(4月納付分)から全国一律**1.62%**です。

ただし、この2つは「給与×料率」でまったく同じように計算するわけではありません。

ここから詳しく見ていきます。


給与明細の「雇用保険」とは?

雇用保険は、労働者が失業した場合や、雇用を継続することが難しくなった場合などに生活や再就職を支える制度です。

「失業したときにもらう保険」

というイメージが強いですが、それだけではありません。

育児休業など、働き続けるための支援にも関係する制度です。

保険料は、労働者と事業主の両方が負担しています。

給与明細に記載されている「雇用保険」は、そのうち自分が負担している分です。


2026年度の雇用保険料率は0.5%

2026年4月1日から2027年3月31日までの雇用保険料率は、一般の事業の場合、

労働者負担:5/1,000(0.5%)

事業主負担:8.5/1,000(0.85%)

合計:13.5/1,000(1.35%)

です。

2025年度の一般の事業では労働者負担が5.5/1,000だったため、2026年度は引き下げられています。


月給30万・40万・50万円なら雇用保険はいくら?

一般の事業で労働者負担0.5%として、単純な例を見てみましょう。

雇用保険の対象となる賃金雇用保険料の目安
30万円約1,500円
40万円約2,000円
50万円約2,500円

たとえば40万円なら、

40万円 × 0.5% = 2,000円

です。

ここで注意したいのは、雇用保険では単純な「基本給」だけではなく、原則として賃金として支払われるものを基に保険料を計算することです。

通勤手当なども対象になる場合があります。

そのため、

「基本給40万円だから必ず2,000円」

という意味ではありません。

給与明細と多少違っていても、すぐに間違いとは判断しないようにしましょう。


雇用保険で受けられる主な給付

雇用保険というと、退職したときの基本手当、いわゆる「失業手当」を思い浮かべる人が多いと思います。

しかし、それだけではありません。

制度には、

  • 求職者への給付
  • 育児休業に関係する給付
  • 介護休業に関係する給付
  • 教育訓練に関係する給付

などがあります。

つまり雇用保険は、

「仕事を失ったときだけの保険」ではなく、働く人の生活や雇用を支える仕組み

と考えると分かりやすいです。

実際に給付を受けられるかどうかは、それぞれ加入期間などの要件があります。


介護保険とは?

介護保険は、高齢者など介護を必要とする人を社会全体で支えるための制度です。

会社員の場合、

「40歳になったら給与明細に介護保険が増えた」

という人も多いでしょう。

これは介護保険の仕組み上、40歳になると原則として介護保険の第2号被保険者になるためです。


なぜ介護保険は40歳から引かれる?

介護保険の被保険者は、大きく2つに分けられます。

第1号被保険者

→ 65歳以上

第2号被保険者

→ 40歳から64歳までの医療保険加入者

です。

会社員が40歳になると、健康保険料に加えて介護保険料を負担するようになるため、給与の手取りがそれまでより減ることがあります。

40歳前後で、

「給与は変わっていないのに手取りが減った」

という場合は、介護保険料が新たに発生していないか給与明細を確認してみましょう。


2026年度の介護保険料率は1.62%

協会けんぽでは、2026年度の介護保険料率は全国一律で**1.62%**です。

2025年度は1.59%だったため、2026年度は引き上げられました。

ただし、ここで重要な注意点があります。

給与から1.62%がそのまま全額引かれるわけではありません。

会社員の場合、健康保険・介護保険の保険料は原則として事業主と被保険者で折半します。

したがって、協会けんぽの介護保険料率1.62%について、本人と会社が原則半分ずつ負担します。


介護保険料は単純に「給与×0.81%」ではない

1.62%を半分にすると、

0.81%

です。

そこで、

「月給40万円なら40万円×0.81%でいいのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、実際の健康保険・介護保険料は、毎月の給与そのものではなく、原則として標準報酬月額を基に計算します。

そのため、給与が少し変わったからといって、毎月介護保険料が同じ割合で動くとは限りません。

賞与についても標準賞与額を使った計算があります。

給与明細の金額を確認するときは、加入している健康保険の保険料額表を見るのが確実です。


雇用保険と介護保険では計算方法が違う

ここは今回の記事で特に覚えておきたいポイントです。

雇用保険

→ 原則として賃金総額を基に計算

健康保険・介護保険

→ 標準報酬月額などを基に計算

という違いがあります。

どちらも給与明細から引かれているため似たように見えますが、保険料の計算方法は同じではありません。


65歳になると介護保険料はどうなる?

40歳から64歳までの医療保険加入者は、介護保険の第2号被保険者です。

65歳になると第1号被保険者へ変わります。

第1号被保険者の介護保険料は、住んでいる市区町村などによって決まり、原則として市区町村が徴収する仕組みへ変わります。

つまり、

40~64歳:加入している医療保険と一緒に負担

65歳以上:市区町村が介護保険料を徴収

という違いがあります。


雇用保険と介護保険の違いを比較

改めて整理してみます。

雇用保険

働く人の雇用や生活を支える制度です。

失業時だけでなく、育児休業や介護休業、教育訓練などにも関係します。

保険料は労働者だけでなく会社も負担します。

介護保険

介護が必要になった人を社会全体で支える制度です。

医療保険に加入している会社員などは、原則40歳から介護保険料の負担が始まります。

会社員の場合、40~64歳では加入している健康保険とあわせて負担します。


2026年度に変わったポイント

2026年度は給与明細に関係する制度変更があります。

雇用保険料率が引き下げ

一般の事業における労働者負担は、

2025年度:5.5/1,000

から、

2026年度:5/1,000

へ引き下げられました。

介護保険料率が引き上げ

協会けんぽでは、

2025年度:1.59%

から、

2026年度:1.62%

へ変更されています。

つまり2026年度は、

雇用保険は少し下がる

一方で、

協会けんぽの介護保険は少し上がる

という動きになっています。


2026年度は「子ども・子育て支援金」も開始

もうひとつ、2026年度の給与明細を見るうえで知っておきたいのが子ども・子育て支援金です。

協会けんぽでは、2026年度の子ども・子育て支援金率が**0.23%**となっています。

今回の記事の主題は雇用保険と介護保険なので詳しくは扱いませんが、

「2026年になって給与明細の社会保険関係の数字が変わった」

という場合は、雇用保険や介護保険だけでなく、この制度も関係している可能性があります。


給与明細を見るときのチェックポイント

給与明細を見るときは、「手取りはいくらだったか」だけでなく、控除欄を確認してみるのがおすすめです。

私も以前は振込額を中心に見ていましたが、控除をひとつずつ理解すると、

「なぜこの金額が引かれているのか」

が分かるようになります。

特に確認したいのは、

  • 健康保険
  • 介護保険
  • 厚生年金
  • 雇用保険
  • 所得税
  • 住民税

です。

これらはすべて給与から引かれますが、社会保険と税金では仕組みが違います。

給与明細には、雇用保険や介護保険だけでなく、健康保険・厚生年金・所得税・住民税などさまざまな控除があります。

給与明細の控除について詳しくはこちらの記事で整理しています。
給与明細をもっと読み解こう!|控除欄の内訳と意味を学ぶ

社会保険と税金の違いについて詳しくはこちらの記事で整理しています。
社会保険と税金ってどう違うの?|控除されるけど、何に使われてるか一緒に学ぼう


よくある質問

雇用保険は何のために払うの?

失業した場合の生活や再就職の支援だけでなく、育児休業、介護休業、教育訓練など、働く人を支えるための制度です。

2026年度の雇用保険料はいくら?

一般の事業の場合、2026年4月1日から2027年3月31日までの労働者負担は**5/1,000(0.5%)**です。

農林水産・清酒製造、建設などでは料率が異なるため注意してください。

介護保険は何歳から払う?

医療保険に加入している人は、原則として40歳になると介護保険の第2号被保険者となり、介護保険料を負担します。

介護保険料は40歳になった月から引かれる?

介護保険では年齢到達日の考え方が関係するため、誕生日そのものを基準に単純判断しない方が安全です。

実際にいつの給与から控除されるかについては、勤務先の給与担当者や加入している健康保険へ確認してください。

介護保険料率1.62%を自分ですべて払うの?

会社員で協会けんぽに加入している場合、介護保険料は原則として会社と本人で折半します。

そのため、1.62%を本人だけで全額負担するわけではありません。

40歳になると手取りが減る?

給与などの条件が同じでも、新たに介護保険料の負担が始まることで、40歳になる前より手取りが減る場合があります。

雇用保険料と介護保険料は同じ計算方法?

違います。

雇用保険は原則として賃金総額を基にしますが、健康保険・介護保険では標準報酬月額などを基に計算します。


まとめ|給与明細の控除を知ると「なぜ手取りが減るのか」が分かる

給与明細に出てくる「雇用保険」と「介護保険」は、どちらも私たちの生活を支えるための制度ですが、目的は異なります。

雇用保険

→ 失業や育児休業など、働く人を支える

介護保険

→ 介護を必要とする人を社会全体で支える

2026年度については、

一般の事業の雇用保険:労働者負担0.5%

協会けんぽの介護保険料率:1.62%

となっています。

そして重要なのは、給与明細から引かれている金額を、

「よく分からないけど引かれているお金」

のままにしないことだと思っています。

雇用保険、介護保険、健康保険、厚生年金、所得税、住民税。

ひとつずつ意味を知っていけば、

総支給額からなぜこれだけ手取りが減るのか

が少しずつ見えてきます。

給与明細が手元にあれば、一度控除欄を確認してみてください。

免責事項

本記事の内容は、筆者の経験や調査に基づいた一般的な情報提供を目的としています。特定の金融商品・サービス・投資手法を推奨するものではありません。

投資には元本割れなどのリスクがあり、必ずしも利益を保証するものではありません。最終的な判断は、ご自身の責任にてお願いいたします。

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